雨水槽

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井戸は、残念ながら水質が悪くて使えなかった。

いい水を得ようとすると200mも掘らなければならない。そんな予算はない。

カネケが非常に多い。

カナケを除去する装置もあるが、雨水が非常に奇麗なのでそれを溜めることにした。

水道、下水道、電気、を引かない生活を目指している。

6立方メートルの量が必要だった。

それも地中に。

地上の水槽だと水が凍ってしまう。

断熱材で水槽枠を作ったが、それでも凍結が心配なので地中に埋めたかった。

2メートル掘ったので地熱が有効となり、凍結の懸念がなくなる。

どう作るかが問題で、断熱材で作ることにしたのは随分考えた末のことだった。

もちろん現場打のコンクリートも検討した。

強度とか容積を考えると円筒形が好ましいが、その型枠を地中で作るとなるとかなり面倒そうだった。

コンクリートで作ったとしても、それをさらに断熱しなければならない。

そこで水槽枠自体を断熱材で作ってみようと思い始めた。

世の中に前例がないのでどの位の強度が出るか分からなかったが、いけそうだという勘があった。

それには別の狙いもあった。

このあと風琴庵(トイレ棟)を作るつもりになっているのだが、それを断熱材だけで作ろうと思っている。

その強度の実験や施工の確認にもなる。

 

まずボード状の断熱材を丸くして、両面に金網を貼りモルタルを塗った。

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想像以上の強度が出た。

私がぶら下がっても数ミリの変形でとどまった。

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風琴庵が実現性を帯びて来た。

 

水槽枠を3段重ねて埋設し、湧水止と浮力対策のため底にコンクリートを打設した。

水にアルカリ分が抽出しない手段もとっておく必要があるので、そのコーティングにはガラス系の塗料を使った。

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2013年12月25日

あとは蓋も凍結対策のため断熱材で作る予定。

 

 

 

 

 

 

 

2014年2月 大雪が降った。

DSC02781雪がなくなってみると、なんと水槽が持ち上がっている。

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水槽枠の下の白い部分がもともと地中に埋まっていた。

測ると20センチ以上ある。

浮力で持ち上がってしまったようだ。

浮力対策で底打ちのコンクリートをかなり多く打ったが、それが足りなかったようだ。

計算上は足りないのは分かっていたが、地面の摩擦等もあるだろうからと高をくくっていた。

おそらく、地中の雨水が飽和状態になった時は、摩擦が無くなるのだろう。

水槽の中にあるだけの水を入れて重くしてから1週間だが、5センチほどしか下がらない。

それでなくてもちょっと高すぎたと思っていたのがもっと高くなってしまった。

このままでは底の下がおそらく空洞状態だろうから、何か手を打ちたいが。

地面には水槽枠を中心にいく筋もの亀裂があリ、すり鉢状にくぼんでもいる。

空洞部分に土が回り込んだか。

さてどうしたものか。

それにしても、水槽自体は完璧に作れたという証にはなった。

 

しかし数日後、違う見方があることに気がついた。

水槽枠の周りを埋め戻した土が、雪の重みで締まって沈んだ。

よくある埋土の地盤沈下だ。

地面がすり鉢状にくぼんでいるのもそれで説明できる。

歯茎がやせて歯が長くなったように見えるのと同じだ。

基準にしているGLから測ってみた。

しかし元のレベルをちゃんと残しておかなかったからはっきりと分からないが、

おおよそ80センチと記憶していた。

測ると85センチ。微妙。

それでも水を入れて5センチは沈めさせたから初期は90センチだったことになる。

やはり浮力で持ち上がった分も確かにあるようだが、

始めに驚いて測った20センチ程ではなかったことになる。

底下の空洞はそれほど無いと判断して、

また浮き上がることがないように土間で押さえることにした。

浮力分はちゃんと重しをやるべし。